■ 実務詳細
日常チェック
RALを取得された会員の活動として、日常的に自主測定を行う日常チェックがあります。
日常チェックにより気付きの機会を得られる効果があります。
また品質水準を維持する事が可能になります。
測定記録は監査時にチェックが行われます。[書類監査]
- ① 洗濯脱水機、連洗機の運転処方と実測諸データ
- ② 用水、洗剤、薬剤の消費量とリネン生産量
- ③ 機器類のメンテナンス実績
- ④ 水質記録(週1回)。鉄、マンガン、銅、硬度をチェック
- ⑤ 仕上りリネンの抜取り目視チェック(毎週5品目)
■ 記録内容
監査
ホーヘンシュタイン研究所(ドイツ)の監査員によって、監査が年1回行われます。
監査の実施により工場の高機能化・効率化を実現することができます。
- ① 管理台帳等を調べます。「書類監査」
日常チェックの記録を中心に確認します。 - ② 現場の機器類運転管理状況、リネン品質を確認します。「現場監査」
管理台帳の記録は現場状況との合致が必須となります。 - ③ 監査レポートが作成され、監査の評価が行われます。
■ 監査の実施内容は次の通りです。
サイクルテスト
ホーヘンシュタイン研究所から生産量に応じ年間2~10回送られて来るテスト布を、50回連続で洗濯テストを行い、測定結果が数値基準を満たす事が必要となります。
RAL-GZ992/3 食品リネンに限り、連続洗濯回数は25回になっています。
年間を通じ数値をクリアすることで、リネンの寿命が飛躍的に伸長します。
サイクルテスト数値基準
品質基準 | 要因 |
---|---|
① 引張り強度低下率 : 一般リネン(ホテルリネン) 20%以下 食品リネン 40%以下 | 洗濯機械力過大等 |
② 化学的繊維損傷度 : 一般リネン(ホテルリネン) 0.7以下 食品リネン 1.4以下 | 漂白剤過多等 |
③ 無機質残留率 : 1.0%以下 | 水硬度過多、洗剤処方不適等 |
④ 目視白色度(DW-値) : 170以上 | 浴比、洗剤処方不適等 |
⑤ 色差値 : R1.5-G2.49 | 色素付着、色物リネンと混合等 |
⑥ 計器白色値 (Y-値) : 87以上 | くすみ |
衛生検査
RAL-GZ992/2 病院リネン、RAL-GZ992/3 食品リネンには衛生検査があります。
RAL-GZ992/1 一般リネン(ホテルリネン)は衛生検査は行われません。
衛生検査は病院リネン(RAL-GZ992/2)、食品リネン(RAL-GZ992/3)を対象として、年1回工場監査時に実施されます。
- ① バイオインジケータ(10⁷レベルの黄色ブドウ球菌、腸内球菌を仕込んだもの)を洗濯機に投入し、洗濯後、 菌が死滅している事が必要となります。
- ② ロダックプレート培地によるリネン、機械、人の手からの一般細菌サンプリング、各種水採取による一般菌検査。 菌検査部位毎に明確な数値基準が決められ、全ての部位の数値基準クリアがRAL認証の条件となります。
■ 衛生検査は専門検査機関によって下記の2項目の菌検査が行われます。